HONMEMO

読書備忘録です。

自由と秩序/猪木武徳

- 社会主義という「理性の野蛮」から、競争という「本能の野蛮」へと移行しているのではないか。
- リベラル・デモクラシーの下での「統治される能力」〜意見を異にする者同士が、共存する知恵を持っているかどうか。
- 専門化と知識の拡散という二つの動きのために、専門的見地に立ちながら大局的な判断をし、意見を述べるという人々が消え去ってしまった。民主主義にとって重要な「世論の支配」が崩れつつある。中庸の議論が重要。人間がそもそも矛盾を含んだ折衷的な存在であるからには、解決もつねに折衷的たらざるをえない。