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読書備忘録です。

気候で読む日本史/田家康

太陽活動や火山の噴火に伴う気候変動が飢饉、災害をもたらし、これが日本の歴史を動かしてきた。

もう少し整理して書いてくれるといいのだが。

 

気候で読む日本史 (日経ビジネス人文庫)

気候で読む日本史 (日経ビジネス人文庫)

 

 

 

わたしの献立日記/沢村貞子

沢村貞子らしい食卓だ。食生活のひとつの理想の姿に私には思える。惣菜を買ってきて食べるより、丁寧に料理をして食べたい。忙しいと難しいところもあるが、沢村貞子にしても忙しくなかったわけでもない。結局、料理が楽しいと感じられるか、惣菜より美味しいと思うかどうかということと、忙しさの程度との兼ね合いなのだろう。

 

わたしの献立日記 (中公文庫)

わたしの献立日記 (中公文庫)

 

手元のものは、平成9年の新潮社文庫版



モンスターマザー/福田ますみ

この母親の言動は人格障害によるもので、問題は学校にではなく、母親にあるということは比較的容易に明らかになるものだったように思う。それを子供の自殺という最悪の結果に追いやったのは、いじめ問題というステロタイプに押し込めようとする人権派弁護士、鎌田慧週刊金曜日をはじめとするジャーナリズム、マスコミのバイアス、思い込みだったということなのだろう。

「でっち上げ」同様、気分が悪くなる本で人にはすすめない。

 

 

モンスターマザー:長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの闘い

モンスターマザー:長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの闘い

 

 

 

曇天記/堀江敏幸

堀江敏幸は、詩人のような細やかな感性とことば使いに触れたくて読む。通勤電車のストレスフルな環境で読むのは全く興ざめなのだが。

「東京人」連載(2008〜)

曇天記

曇天記

 

 

 

ドイツ人はなぜ、1年に150日休んでも仕事がまわるのか/熊谷徹

150日って物凄いと思ったが、自分も130日くらいは休んでる。あと20日は確かに簡単ではないか。

 

 

 

団地と移民/安田浩一

高齢化が進む郊外の団地に外国人労働者(移民)が流入して、住民のほとんどが高齢者と外国人というところが出てきている。高齢化に伴う孤独死などの問題と貧困、文化摩擦への対応、それはまさに、これからの日本が否応なく向き合わなくてはならない状況を先取りするもの。いくつかの団地(パリ郊外を含む)でのさまざまな取組みのルポ。

 

団地と移民 課題最先端「空間」の闘い

団地と移民 課題最先端「空間」の闘い

 

 

 

恐怖の男/ボブ・ウッドワード

トランプ政権の意思決定過程が、まるでホワイトハウスで大統領の隣で見ているかのように記されていて、出色。

トランプ大統領は、極めて感情的で、気まぐれ。知能が低いとか小学生のようだなどと周りから評され、ブリーフィングをまともに聞くことも出来ず、思いつきで決定しようとする。周りのベスト&ブライテストたちは、説得し、おだて、関心を別の問題に向けさせようとしたり、ドラフトを隠して時間を稼ぐなどして、抵抗する。核のボタンを握る超大国の政策決定のありようとして、本当に恐ろしい。背筋が寒くなる。

トランプは、なんやかやとしつこく説明する文在寅を嫌っているというエピソードは出てくるが、安倍総理は全く言及されていない。トランプのような人間を相手にする場合は、適当に持ち上げて、かわいいやつと思わせておく方が得策であるやもしれず、日本(安倍)外交は、これまでまず良くやっていると言えるのかもしれない。

 

FEAR 恐怖の男 トランプ政権の真実

FEAR 恐怖の男 トランプ政権の真実