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読書備忘録です。

フィクション

痴人の愛/谷崎潤一郎

コケットリーの極北 耽美的マゾヒズム 痴人の愛 作者:谷崎 潤一郎 発売日: 2017/09/28 メディア: Kindle版

蟹工船・党生活者/小林多喜二

文学史上の記念碑的作品。「蟹工船」は比較的最近話題になって映画化されたりもしていたが、小説として面白いかというと・・・。「党生活者」は、未完のようで、この後の展開が期待されるところで終わっていて残念な感じではある。 青空文庫で。 蟹工船・党…

吾輩は猫である/夏目漱石

中学か高校で読んだような途中までだったような。雰囲気は覚えている。 個人主義の広がりなど日露戦争の頃の世相を知識階級の会話を通じて落語のようなリズムで語る漱石先生の処女作にして異色作。 最近は本を買うということがほとんどなくなった。今年はス…

籠の鸚鵡/辻原登

クライムノベル3部作の一つだそうだ。公金横領事件や暴力団抗争など実際の事件をモデルにしていて、いかにも通俗的なエンターテイメント小説の趣。ただ、ほとんどポルノといっていい手紙や、熊野の山岳信仰や補陀落信仰などの背景、籠の鸚鵡のようなカヨ子が…

あとは切手を、一枚貼るだけ/小川洋子・堀江敏幸

小川洋子と堀江敏幸による架空の往復書簡。 連歌のような? 楽しんで書いてるような気が(憶測) あとは切手を、一枚貼るだけ (単行本) 作者:小川 洋子,堀江 敏幸 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2019/06/18 メディア: 単行本

冬の旅/辻原登

主人公緒方は、基本的に真面目、真っ当な人間なのだが、不当な解雇や配偶者の裏切りなど次々に不条理に見舞われ、ついには強盗の片棒を担いで刑務所へ。出所してのちも不運は続き、衝撃のラストへ。 最後「俺の最初の躓きは何だったのか」と、来し方を振り返…

秋冬 掌篇歳時記

二十四節気ごとに、七十二候の一つをタイトルとして、著名作家が掌篇を書き下ろしたアンソロジーの秋冬編 著者は、西村賢太、重松清、町田康、筒井康隆、長野まゆみ、柴崎友香、山下澄人、川上弘美、藤野千夜、松浦寿輝、柳美里、堀江敏幸 掌篇歳時記 秋冬 …

人外/松岡寿輝

「川の光」(未読)は、ネズミが旅するアニメにもなった恐らくは分かりやすいお話なのだろうが、こちらは、猫だかアナグマだかカワウソだかという形をもつ人でなし、人外が、わたしたちのひとりであるかれを探して旅をする、幻想的物語。「名誉と恍惚」とは異…

春夏 掌篇歳時記

二十四節気ごとに、七十二候の一つをタイトルとして、著名作家が掌篇を書き下ろしたアンソロジーの春夏編 著者は、瀬戸内寂聴、絲山秋子、伊坂幸太郎、花村萬月、村田沙耶香、津村節子、村田喜代子、滝口悠生、橋本治、長嶋有、高樹のぶ子、保坂和志 この面…

黄金夜界/橋本治

金色夜叉の本歌取り。 金色夜叉がそうであるように(粗筋しか知らないけど)、ストーリー自体は極めて通俗的なのだが、平成の時代を切り取って見事(橋本治晩年の小説は皆そうだ。)。 怒りさえもねじ伏せてしまう強い絶望のうちにある貫一には、愛すらも欠落し…

神様の住所/九螺ささら

短歌の後に散文、そして最後にまた短歌というスタイルの小編が84。 言葉の持つ意味だけでなくて、その語感、音、リズム、形までを繊細にすくい上げることができる人が詩人であり、歌人なのだろう。 25 枕 木琴は絵に描いた線路の枕木だんだん高音だんだん遠…

春にして君を離れ/アガサ・クリスティ

砂漠の駅に3日ほどたった一人で足止めをされて、主人公ジョーンは自らを見つめることになる。そして、自分は、実は、自ら信じて疑わなかった、夫からも子供たちからも、そして誰からも愛され、信頼されているような人間ではないのではないかと気づく。そして…

百年の散歩/多和田葉子

ちょっと備忘の切り取り。 わたしは、黒い奇異茶店で、喫茶店でその人を待っていた。 …あこがれの、焦がれの、焦げついた、じりじり燃える、燃え尽きた、熱い、輝くポーランドへ、 …『おつまみ』という概念はなく、おつまず、つままず、つつましく、きつねに…

草薙の剣/橋本治

橋本治が生きた時代の自画像というか、私小説がある小説家の物語であるなら、これは「時代」の私小説というような趣きがある。巡礼、橋という小説の系譜ではあるが、本書はそれらを含む橋本治の小説の試みの集大成なのだろう。本書を遺して本望では? 合掌 …

想像ラジオ/いとうせいこう

死者とともに生きるということ。 想像ラジオ (河出文庫) 作者: いとうせいこう 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2015/02/06 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (20件) を見る

服従/ミシェル・ウェルベック

フランス大統領選で国民戦線のルペンが第1位、イスラム政党が第2位となったことから、社会党等がイスラム支持にまわり、決選投票でイスラム政党の大統領が誕生する。 静かなイスラム革命に知識人は服従して。 服従 (河出文庫 ウ 6-3) 作者: ミシェル・ウエル…

湖畔の愛/町田康

久しぶりに町田節 湖畔の愛 作者: 町田康 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2018/03/22 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る

コンビニ人間/村田沙耶香

コンビニ人間 作者: 村田沙耶香 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2016/07/27 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (66件) を見る

沈黙/遠藤周作

神は、キリストは、これほどの苦難になぜ沈黙したままなのか。キリストは背教をも赦すか。 クシュナー「なぜ私だけが苦しむのか」を再読するといいかも。もう細部は忘れてしまった。 沈黙 (新潮文庫) 作者: 遠藤周作 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1981/1…

名誉と恍惚/松浦寿輝

日中戦争/上海事変下の上海を舞台とする謀略ものロマン。映画「ラスト、コーション」「上海の伯爵夫人」とかカズオ・イシグロ「わたしたちが孤児だった頃」とか、他にもっと本書に近い雰囲気を持つ小説もあったと思うのだが(思い出せない)、魔都上海が舞台と…

スプートニクの恋人/村上春樹

スプートニクの恋人 (講談社文庫) 作者: 村上春樹 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2001/04/13 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 67回 この商品を含むブログ (371件) を見る

その姿の消し方/堀江敏幸

その姿の消し方 作者: 堀江敏幸 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2016/01/29 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (13件) を見る

バスカヴィル家の犬/コナン・ドイル

謎解きものは性に合わないとわかっていて手を出して。やはりだめだわ。 バスカヴィル家の犬 (新潮文庫) 作者: コナン・ドイル,延原謙 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1954/05/12 メディア: 文庫 購入: 5人 クリック: 12回 この商品を含むブログ (24件) を…

蝿の帝国/帚木蓬生

蠅の帝国: 軍医たちの黙示録 (新潮文庫)作者: 帚木蓬生出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2013/12/24メディア: 文庫この商品を含むブログ (7件) を見る

螢・納屋を焼く・その他の短編/村上春樹

螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)作者: 村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1987/09/25メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 76回この商品を含むブログ (161件) を見る

柳橋物語・むかしも今も/山本周五郎

柳橋物語・むかしも今も (新潮文庫)作者: 山本周五郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1963/04/01メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 27回この商品を含むブログ (14件) を見る

回転木馬のデッドヒート/村上春樹

回転木馬のデッド・ヒート (講談社文庫)作者: 村上春樹出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/10/15メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 48回この商品を含むブログ (137件) を見る

空港にて/村上龍

空港にて (文春文庫)作者: 村上龍出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2005/05メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 36回この商品を含むブログ (169件) を見る

無私の日本人/磯田道史

小説仕立てとは知らず。司馬遼太郎くずれ。無私の日本人 (文春文庫)作者: 磯田道史出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2015/06/10メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を見る

金沢歴史の殺人/西村京太郎

金沢というだけで、古本屋で買ったもの。何ら期待していなかったが、それにしても。金沢歴史の殺人 (祥伝社文庫)作者: 西村京太郎出版社/メーカー: 祥伝社発売日: 2008/02/08メディア: 文庫この商品を含むブログを見る