ガッキィ節相変わらず好調のようだ。昨年の鳥インフルエンザ・マスヒステリーについて、ゼロリスクはファシズムの発想であるとして、煽ったマスコミや一部の学者を糾弾、さらには行政の大衆迎合主義を批判する。毎度厭味のある文体ながら、論旨には説得力がある。前書きに、この本を読むと、「後遺症として多少皮肉っぽくなる」とあるが、世の中の事象を、誰か(あるいは周りのみんな)の言っていることを鵜呑みにしないで、色々な立場に立って考えてみようとすることは、人を皮肉屋にさせてしまうかもしれない。この本も眉にちょっとだけ唾をつけながら読む。
かなり売れているようだが、ちょっと古くなるが「それは違う!」*1の方がインパクトがあった。最初に読んだ日垣隆だったからかもしれないが。
- 作者: 日垣隆
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/01
- メディア: 新書
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*1:ISBN:4167655020