目次より(抜粋)。
−「誇り」と「責任」は生命より大事
−歴史の「共有」なんてできるわけない
−「善意」と「親切」だけで国は成り立たない
−教育とは「高い価値」を押し付けることだった
−「戦争は悪だ」と誰もが思い込んでいる
−生命自体に「価値」があると云えるだろうか
−「戦争はイヤだ」という実感から、考えを進めるべきだった
−「国のための死」は、あらゆる道徳の礎でなければならない
世の中には、右の頬をぶたれたら左の頬も差し出せというようなものも含めて、いろいろな考え方があるわけだが、(幼稚な「プライド」とは異なる)「誇り」と「責任」を大事にすべきであるということとか、「国のために死ぬこと」(「高い価値」)を礎とすべきだという考え方に共感する。ただ自らがそうかというと恥じ入るばかりだが。今、国のために死ぬということがなかなか理解されないとすれば、少なくともJFKの「国があなたに何をしてくれるかではではなく、あなたが国に何をできるのかを考えるべきだ」という演説の趣旨を重く受け止める必要があるのではないかなどと考える。
戦争論では、「国のために死ぬこと」についての議論は良く分るのだが、国のために殺すことの論旨が私にはもう少しピンと来ない。
昨日からの韓国漁船の違法操業、臨検忌避についての解決は、超法規的措置であり、事案が異なるので影響はまた違うだろうが、日航ハイジャック事件の繰り返し。「日韓友好は地球よりも重し?」。大きな禍根を残すのではないか。福田の言うように日韓の関係は100年は良くならないという認識に立てば、目先の関係悪化の危惧より法的な筋論を通すべきと思うが、韓国が譲らない場合の日本側の次の手立てに何があるのかが良く分らない。
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