こういう小説に素直に感動できないというのはある意味悲しいことかもしれない。
「夢を見るから人間なんだ!」みたいなセリフは、クサッとは思うけど、まあいいだろう。でも、萩原の「人生は・・・」って長ゼリフは、クサイを通り越して吐き気を催させる。(併録されている太宰治賞受賞「多輝子ちゃん」では、地の文で「人生は・・・」なんてのが出てくる。)それから、悪人奥田の造形や終盤の詐欺まがい事件の顛末は、あまりにステロタイプ。「飛び出せ青春!」じゃないんだからサ・・・。
いいお話ではあるけれど、私にはついていけません。
- 作者: 辻内智貴
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2004/01
- メディア: 文庫
- クリック: 26回
- この商品を含むブログ (44件) を見る