HONMEMO

読書備忘録です。

国家の品格/藤原正彦

 藤原正彦といえば、私にしてみれば「若き数学者のアメリカ」、「遥かなるケンブリッジ」など軽妙なエッセイで知られる数学者なわけで、氏が「国家の品格」というタイトルの書を著すということ自体がちょっとした驚きだったのだが、読み終えてある種爽やかな感動を禁じえない。
 一言で言えば「保守」ど真ん中の思想といって大きな間違いはないだろう*1福田和也などの考え方と重なる部分も多いように思うが、語り口が福田などより遥かに好感が持てる。
 200ページ弱と簡潔にまた講演記録をもとに読みやすくまとめられた本なので、特に若い人に是非読んで欲しいなと思う。「生協の白石さん」なんかより安いし、面白いんだけどなぁ・・・氏のギャグはすべっているかもしれないにせよ。
 ああ何だかもっと整理して書きたいが今日はここまで。余裕が出来ればすこしまた思うところを書きたい。

国家の品格 (新潮新書)

国家の品格 (新潮新書)

*1:保守、革新あるいはリベラルといった言葉の概念がいろいろねじれて使われるから、「保守」というと誤解されるだろうか。保守というと守旧派と同義と捉える人も多いだろうし、何かよい言葉はないのだろうかと思う。