あまり期待せずに読んだのだが、結構面白く、拾い物だった。気の弱いヤクザ史郎、中年主婦明日美としのぶ、悲惨な過去を持つ帰国子女渚の4人が重武装してヤクザの別荘を襲撃する・・・って書くとハチャメチャなのだけれど、ストーリーにひねりがあり、アクションも超ド級でぶっ飛ぶ。そしてラスト、この爽快感は忘れられない。玉に傷なのは、気弱なヤクザ史郎が途中で突然シュワルツネッガーになっちゃうところ。
茶木則雄の解説によると桐野夏生「OUT」、奥田英朗「最悪」など多くの他作品との類似点、影響がいわれる作品のようだが、こんなもので似ているとか何とか言っていたら、何にも似てないエンターテインメント小説なんて誰にも書けやしないだろう。
横溝正史賞受賞
- 作者: 小川勝己
- 出版社/メーカー: 角川書店
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