HONMEMO

読書備忘録です。

日本のいちばん長い日/半藤一利

 日本のいちばん長い日といえば、大宅壮一だと思っていたので、書店で平積みされているのを見たときに、ン?と思ったのだが、後書きを読んで納得した。
 ポツダム宣言受諾決定から8月15日正午の玉音放送に至るまでの間に起こったクーデタ未遂事件(宮城事件)を中心に描くノンフィクション。初めて読んだのだが、事件の概要は大体知っていたので、それ程の驚きはなかった。御文庫にダーウィン(とリンカーン)の像が飾られていたという記述があって、先頃見た映画「太陽」のディテールも結構立派なものなのだということが分ったりとか、玉音放送の後、内閣告諭や聖断の経緯等が放送され、放送自体は37分もあったとか、面白く読んだけれど。
 ただ、本書の記述(文体)は、情景描写なども含めて非常に情緒的で、大嫌い。半藤一利の著作は、初めて読んだのだが、他の著作もこんな文体なのだろうか。

決定版 日本のいちばん長い日 (文春文庫)

決定版 日本のいちばん長い日 (文春文庫)


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