日本のいちばん長い日といえば、大宅壮一だと思っていたので、書店で平積みされているのを見たときに、ン?と思ったのだが、後書きを読んで納得した。
ポツダム宣言受諾決定から8月15日正午の玉音放送に至るまでの間に起こったクーデタ未遂事件(宮城事件)を中心に描くノンフィクション。初めて読んだのだが、事件の概要は大体知っていたので、それ程の驚きはなかった。御文庫にダーウィン(とリンカーン)の像が飾られていたという記述があって、先頃見た映画「太陽」のディテールも結構立派なものなのだということが分ったりとか、玉音放送の後、内閣告諭や聖断の経緯等が放送され、放送自体は37分もあったとか、面白く読んだけれど。
ただ、本書の記述(文体)は、情景描写なども含めて非常に情緒的で、大嫌い。半藤一利の著作は、初めて読んだのだが、他の著作もこんな文体なのだろうか。
- 作者: 半藤一利
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/07
- メディア: 文庫
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