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読書備忘録です。

後世への最大遺物・デンマルク国の話/内村鑑三

この世に生を受けたからには何かを遺して逝きたい、では何を遺すべきか。金(チャリティ)、事業、思想(文学)、それぞれ価値あるものだが、誰にでも可能な最大遺物は、勇ましく高尚なる生涯をおくることそのものだとして、二宮尊徳やカーライルの生涯などを例示する。
明治27年の講演の記録だが、その頃の時代の気概のようなものも感じる。今このような真っ直ぐな、ある意味青臭い、精神訓話みたいな講演に若者のどれだけが耳を傾けるだろうかという気がしないでもない。
源氏物語をけちょんけちょんに言っているのにちょっとびっくり。

後世への最大遺物・デンマルク国の話 (岩波文庫)

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