憲法は、政治権力をしばる根本規範なのだから、そのありようを考える場合には、政治的現実に憲法がよりよく対処できるかどうかということよりも、より根本的な人間存在の理念からみて政治がどうあるべきか、ということに思いをはせてみる必要があるのだろう。本書はそんな思いを強くさせる。そんなふうにみるときに、特異な日本国憲法を世界遺産として守るということが、また、それに必要な覚悟というものがどういうことかが見えてくるように思う。
- 作者: 太田光,中沢新一
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/08/12
- メディア: 新書
- 購入: 4人 クリック: 92回
- この商品を含むブログ (289件) を見る
400円@BO