HONMEMO

読書備忘録です。

人間の悲劇/金子光晴

詩のことはよく分らないのだけれど、金子光晴って「おっとせい」とか「富士」という詩をたまたま知っていて、またそのインパクトがすごく強くて*1、とにかく気になる詩人なのだ。で、備忘のために、ちょこっと抜粋メモ。

恋人よ。
たうとう僕は
あなたのうんこになりました。
(略)
あなたにのこりなく消化され、
あなたの滓になって
あなたにおし出されたことに
つゆほどの怨みもありません。
(略)

これだけを取り出すとなんだかとっても妙なのだけれど、でもやはりこの詩が一番どきっとしたんだよな。

人間の悲劇 (講談社文芸文庫)

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500円@BO

*1:エッセー「ねむれ巴里」もそう。