レーザー・メスの開発に取り組んだ脳神経外科医滝沢利明とエンジニアのプロジェクトX話。開発の苦労話よりも脳外科手術の実際がリアルに描かれていて迫力がある。
ただ、作品全体としては、プロジェクトX的な面白さも何か飛びぬけて面白いということもないし、小説新潮連載部分に追加されたという9、10章の座りがすごく悪い感じもするし、退屈はしないけれど、なんか大宅壮一ノンフィクション賞受賞作っていう感じはしない。
解説を本書でも取り上げられているドキュメンタリーを作ったNHKのプロデューサー北川満義とかいう人が書いているが、自分のドキュメンタリー制作の話しか書いていなくて、笑える。うわ、はまぞうで検索してわかったのだが、実際NHKのプロジェクトXでも取り上げて放送してたんだ。使いまわしか。なんだかなあ。
- 作者: 中野不二男
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1992/08
- メディア: 文庫
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105円@BO