車谷長吉をはじめて、こわごわ読む。これはやはりなかなか凄い。町田康のにおいがする(というより町田康に車谷のにおいがするというべきか。いずれにしても気のせいかもしれないが。)。町田康と違って、次々読もうという気はしない…と言いながら、また読んでしまいそうな気もする。
口当りのいい作品が多い現代文学にあってこの「赤目四十八瀧心中未遂」は、異物のように傲岸と屹立している。(川本三郎の解説から)
蛇足:『「蓮の花。」の上に、大きく翼を広げた「迦陵頻伽。」が身悶えしていた。』『私にはこれが「最後の。」酒と飯になるかもしれないという気はあった。』のように、モーニング娘。みたいな句点の使い方が気になるのだが。
- 作者: 車谷長吉
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2001/02
- メディア: 文庫
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