HONMEMO

読書備忘録です。

イサム・ノグチ/ドウス昌代

《私は東洋と西洋の二つの世界の融合である。そして、さらには両世界を超越する存在でありたい。》
とイサムはつねに願った。
かつて日米を制覇したいと胸をこがすように望んだ明治人米次郎の夢は、アメリカ女性レオニーを妻にしなかったことで、逆に、二人の間にできたイサムという私生児に確実に根づいた。

出自と時代が、イサムの触れたら火傷するような激しい、時に繊細な、また恋多き*1人格を作り、すぐれた芸術を生んだ。
文体も好み。講談社ノンフィクション賞受賞。
2年程前生誕100年の展覧会の頃は、名前しか知らず、見にも行かなかったが、牟礼の庭園美術館や札幌のモエレ沼公園などに行ってみたくなった。

イサム・ノグチ(上)――宿命の越境者 (講談社文庫)

イサム・ノグチ(上)――宿命の越境者 (講談社文庫)


250円×2@BO

*1:山口淑子と結婚、恋人だったネールの姪はスゴイ美人などなど