HONMEMO

読書備忘録です。

おぱらばん/堀江敏幸

三島賞をとったということのようなので、出世作ということでしょうか?この本は、「河岸忘日抄」の系譜の、エッセイだか、小説だか、評論だか、なんだろという不思議な堀江敏幸独特のもの。この人の文章は、ラストがいい。表題作「おぱらばん」の卓球のシーンは、「雪沼とその周辺」所収の「スタンス・ドット」ラストのボーリングの意匠にそっくりだ。「のぼりととスナフキン」「ボトルシップを燃やす」「音の環」「洋梨を盗んだ少女」などのラストも印象的。

おぱらばん (新潮文庫)

おぱらばん (新潮文庫)


460円@都心の本屋さん