映画化されたりもした著名な作品ですが、金閣寺焼失事件がモチーフになっていることは知りませんでした。著者には、「金閣炎上」という作品もあり、こちらがおそらく、三島由紀夫の「金閣寺」同様の放火自体を中心にした作品なのでしょう。本作では、金閣寺炎上は重要なエピソードではありますが、放火自体を中心としたものでなく、放火をした小僧と幼馴染だった遊女の交情を描いた情感あふれる作品です。京言葉がとても美しい。
解説は、吉田健一
- 作者: 水上勉
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1966/04
- メディア: 文庫
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