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読書備忘録です。

東西/南北考/赤坂憲雄

柳田国男の民俗学は文化周圏論に代表される「一つの日本」の考え方に基づくものであるが、古代蝦夷アイヌの存在などから考えれば「いくつもの日本」と考えるべきであるとするものです。
高橋克彦蝦夷歴史物などに親しんでいたこともあってか、蝦夷アイヌが大和民族とは異なるものとして存在していただろうし、その文化が色濃く残っているであろうことについて何の違和感もありませんが、「いくつもの日本」という考え方に沿う東北学なるものについて*1のアジテーションのような文体に馴染めないところがありました。
朝日新聞のゼロ年代の50冊に取り上げられています。

東西/南北考―いくつもの日本へ (岩波新書)

東西/南北考―いくつもの日本へ (岩波新書)

*1:あるいは柳田民俗学の呪縛の打破といったことについて