あとがきに、「私の思想は、異端である」とあります。長く新自由主義が主流であった*1わが国では、異端と言っていい考え方なのかもしれません。いまでもスウェーデン型の国の姿を理想とする考え方は日本では少数でしょう。消費税と言うだけで選挙にならない国柄ですから。
「分かち合い」は耳に心地よいですが、社会主義の停滞を招いた資源配分等の非効率に陥ることとならないのか、といったあたりが良く分かりません。それでもなかなか示唆に富む本でした。
- 作者: 神野直彦
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2010/04/21
- メディア: 新書
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*1:リーマンショック以来修正されているのかもしれませんが