遺品の整理なども含めた綿密な取材によって書かれた星新一の評伝です。政治にも深く関わりを持った実業家、星製薬創業者の父星一も、堤康次郎を彷彿とさせる昨今なかなか見られない興味深い大物ですが、星新一は堤兄弟とは違って、会社は潰してしまいます(そもそも乱脈経営で継いだ時には潰れかけていたようですが。)。
星新一の個人史としてはもとよりですが、SF史、文学史的な読み物としても楽しめます。
講談社ノンフィクション賞をはじめ多くの賞を受賞しています。
- 作者: 最相葉月
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/03/26
- メディア: 文庫
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