元過激派の権力嫌いの破天荒な父親に引っかきまわされる家族を小学校6年生の息子の目からみた、爽やかな物語。だいたい左翼過激派なんてのは、陰湿で暗〜いイメージなのだけれど、このお父さんは、体育会系で枠ははみ出ているけれど吞気で明るい。本当に毒がないというか、嫌みがなくて、一服の清涼剤のような。ファンタジー一歩手前みたいな小説。
この物語の時代背景は、父母の過激派としての活動の時代などからみると、90〜95年頃ということなのだろうか。なんだかちょっと腑に落ちない。
- 作者: 奥田英朗
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/08
- メディア: 文庫
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