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読書備忘録です。

イワン・デニーソヴィチの一日/ソルジェニーツィン

シベリア収容所での一日を体験に基づいて淡々と描いている。
日本人のシベリア抑留について

といった本を読んだ後では、なんだかあまりに淡々としていて、明るささえ漂うのだけれど、過酷な抑圧の中で過ごす10年(3650日+3日(閏年))の中の一日というのは、多くはそういう淡々とした*1日々であるというのが、リアルなのだろう。

イワン・デニーソヴィチの一日 (新潮文庫)

イワン・デニーソヴィチの一日 (新潮文庫)


手元のものは岩波文庫イワン・デニーソヴィチの一日 (1971年) (岩波文庫)

*1:もちろん、どうやってほんの少しの食料を確保するかといった、生存をかけての人間の尊厳を問われるような厳しい闘いに汲々とせざるを得ない一日を淡々としたなんて言っていいのか、ということではあるのだけれど。