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読書備忘録です。

帝王学―「貞観政要」の読み方/山本七平

帝王学なんて私になんかは必要ないのだが、貞観政要(唐の太宗の治世(貞観の治)について後代にまとめられたもの)というのと山本七平というので、読んでみた。

現代で最も大きな権力を握っているのは「大衆」かも知れない。(…)「大衆=帝王」となったらどうなるか。それは人類史上最大の暴君かも知れず、これは現代が抱えている最も難しい問題かも知れぬ。

ということで、大衆の一人たる私も帝王学を学ぶ必要性がないというわけでもないようだ。ただこの手のビジネス本は、その提言なり示唆するところはいちいちもっともと思えるのだが、結局それによって自らの心の持ち方なり実行の仕方を変えることができるかということになると、阿呆な私にはほとんど有益であったためしがないというべきかもしれない。
貞観政要は、論語書経と並ぶ武家社会の思想であったこととか、「創業守成」の答えは守成が難いと思っていたが、必ずしもそうではないとか、勉強になった。

帝王学―「貞観政要」の読み方 (日経ビジネス人文庫)

帝王学―「貞観政要」の読み方 (日経ビジネス人文庫)