文明の衝突もなかなか大部なので、とりあえず手ごろなところで。
1998年の日本における講演録、1996年の「文明の衝突」の要旨、1999年の「孤独な超大国」を収める。中西輝政による解題つき。
日本の同盟に対する感覚は「基本的にはバンドワゴニングであって、バランシング」ではなく、「最強国との協調」だった。…アジアでのアメリカの役割が小さくなり、中国のそれが増大するにつれ、日本の政策もそれに順応するだろう。
異文明間の大規模な戦争を避けるには、中核国家は他の文明内の衝突に介入するのを慎む必要がある。…この不干渉のルールは多文明的かつ多極的な世界にあっては平和の第一条件である。第二の条件は共同調停ルールであり、中核国家が互いに交渉して…フォルトライン戦争を阻止または停止させることにある。…第三のルールは共通性のルールである。あらゆる文明の住民は他の文明の住民と共通して持っている価値観や制度、生活習慣を模索し、それを拡大しようとつとめるべきなのである。
- 作者: サミュエル・ハンチントン,鈴木主税
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2000/01/18
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