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読書備忘録です。

中国と茶碗と日本と/彭丹

 著者は、四川省出身の法政大学講師で、日中比較文化・比較文学を研究。日本の茶碗をめぐって、

  • 中国では雑器である珠光青磁茶碗が日本でなぜ珍重されるのか。
  • 曜変(窯変)天目茶碗はなぜ日本にしか残っていないのか。
  • 日本ではなぜ龍文が使われないのか。
  • 祥瑞茶碗は中国製か日本製か。

といったような疑問から、日本と中国の歴史的、文化的関係を考察していく。その過程が知的好奇心をかきたてる。
 著者によると、日本文化は「借用と創造の文化」であり、また、中国が文化が、古いものを消去して、新しいものを生み出す破壊的革命的な創造法であるのに対し、日本文化は古いものを繰り返し使い、そのたびに少しずつ新しい創造を加えていく継承的改良的な創造法であると。

中国と 茶碗と 日本と

中国と 茶碗と 日本と