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読書備忘録です。

トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか/羽根田治ほか

2009年夏、大雪山系トムラウシ山で、ツアー登山の18人が嵐の中遭難、8人が亡くなった事故(事件というべきか)の検証をしようという本。
遭難の経緯を追い、ツアー登山の問題点を指摘するほか、「気象遭難」「低体温症」「運動生理学」という章立てで専門家による分析も行っている。

  • 夏でも凍死する(低体温症)ので対策を十分に
  • ツアー登山はいい加減なので注意を

というのが、教訓。
肝心の遭難の経緯の取材が十分に掘り下げられていない気がするが、本書の目的外ということかもしれない。
このツアー会社は比較的最近万里の長城で遭難事故を起こし、倒産した。トムラウシのあと生き残っていたというのがむしろ不思議。

トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか

トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか


最近文庫化→トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか (ヤマケイ文庫)