大災害発生時、つかの間、アナーキーな相互扶助的ユートピア(パラダイス)が生まれる。一方、政府、治安維持組織などはパニックを起こし(エリート・パニック)、住民の暴動を恐れるなどにより救助どころか、かえって避難を妨げることも。
1906年のサンフランシスコ地震、1917年ハリファクスでの大爆発、1985年メキシコシティ大地震、2001年NY9・11、2005年ハリケーンカトリーナによる大災害(ニューオリンズ)の状況を分析。
衝撃的なのは、やはりニューオリンズの状況。警察は避難民に銃を向けて避難を妨げ、白人による黒人虐殺なども発生。日本では関東大震災時の朝鮮人迫害などがあったが、マスコミの問題もそうだが、社会に亀裂があるかないかが状況を変えるように思う。
災害ユートピア―なぜそのとき特別な共同体が立ち上るのか (亜紀書房翻訳ノンフィクションシリーズ)
- 作者: レベッカソルニット,高月園子
- 出版社/メーカー: 亜紀書房
- 発売日: 2010/12/17
- メディア: 単行本
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