HONMEMO

読書備忘録です。

科学者の卵たちに贈る言葉/笠井献一

 我が国生命科学の第一人者(先頃読んだ本の著者中村桂子の師)江上不二夫の言葉、人となりを弟子筋にあたる著者が噛み砕いて伝えようとするいわば「伝道」の書。
 昨今、役に立つこと(特に短期的に経済効果が見込まれること)ばかりが求められているように思える科学技術の分野で、基礎研究の重要性は軽んじられていないか。そういう時代であればこそ、噛みしめたい言葉がたくさんある。(ただ、科学者の卵たちがその言葉をエクスキューズに使うとこれは最悪なことになるのではないかと思われる言葉もあるので、注意が必要な書でもあるかな。)