2017-12-21 名誉と恍惚/松浦寿輝 フィクション 日中戦争/上海事変下の上海を舞台とする謀略ものロマン。映画「ラスト、コーション」「上海の伯爵夫人」とかカズオ・イシグロ「わたしたちが孤児だった頃」とか、他にもっと本書に近い雰囲気を持つ小説もあったと思うのだが(思い出せない)、魔都上海が舞台というだけでワクワクする。スリリングな展開と江戸川乱歩的な妖しさ・エロス、上海の街や映画、撞球などのディテールの素晴らしさ、まさに巻を措く能わず。 私にとっての小説オールタイムベスト10に入りそう。 名誉と恍惚 作者: 松浦寿輝 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2017/03/03 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (4件) を見る