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読書備忘録です。

日本で1日に起きていることを調べてみた/宇田川勝司

「1日という時間を尺度にした数字に表してみることで、現代日本の意外な側面や驚きの事実が浮かび上がってくる!」とのこと。意外と思ったり、驚いたりというのは人それぞれであろうとは思うけれど、数字の根拠が明示されておらず、びっくりしていいのかどうなのか分からなくて、何だかなと思うものがある。

例えば、最初に登場する1日に日本とその周辺で発生する地震(震度1以上)は12.2回というもの。11ページのデータでは、2016年は年間6,587回発生しており、1日にすれば18回。ただし同年は突出して地震の多かった年なので、過去二十数年の平均では、11ページのデータをざっと見る限り年2,000〜3,000回くらいの感じだから、1日では6〜8回だろう。異常年を除けば5〜6回くらいの感じだ。一体12.2って何?1日5回でも多いという感じではあるけど。

1日あたり全国の鉄道利用者6,655万人。「総人口の2分の1を上回る」人が利用しているというのだが、直感的には多すぎる。例えば、通勤で利用している人は行き帰りで2回(2人)とカウントしてるのでは?ひょっとして、地下鉄とJRを乗り継いだら2人にカウントしてるかも?だとすれば総人口と比べてどうする。

こういう本は、眉に唾しながら見なきゃと思わせたらいかんのではないか?

 

日本は、一人当たりの降水量、ダム貯水量が世界に比べて突出して少ない、バーチャルウォーター輸入量世界一であるとか、

2015年まで、通常メールより迷惑メールの方が多かったとか(ここでも4億6213万通とされているが、データでは4.9億通となっている。)、

韓国人は欧米よりアルコール消費量が多く、日本人の1.8倍も消費しているとか、

日本のゴミの焼却率は突出して世界一で80%にのぼるとか、

日本人の睡眠時間は2015年7時間39分でOECD最短であるとか(1960年から減少を続け2010年には7時間14分だったのになぜ2015年は急に長くなってるの?しかもグラフでは2015年は示してないし。)、

札幌市の年平均降雪量は世界の主要都市ではダントツの1位で、1日に除雪する道路は5100kmとか、

へぇと思うデータもあったけど、どこまで信じていいものやら。

 

日本で1日に起きていることを調べてみた: 数字が明かす現代日本

日本で1日に起きていることを調べてみた: 数字が明かす現代日本