表紙がおちゃらけているが、中身はまとも。
問題なのは、著者も指摘するとおり、この手の本は読むべき人が手に取らないこと。また、手に取っても考えを変えようとしないばかりか、自らの考え方に周囲を同調させようとすること。
本人が困るだけならいいが、特に反ワクチン、反予防接種は、本人が打たないことで社会全体のリスクが高まるので、問題が大きい。
知らなかったのは、甲状腺がんの潜在がんという性質(将来的にも悪さをしないがんである場合が多い)とスクリーニング検査の実施に伴う罹患率の増加、罹患が明らかになったときに予防的に切除すると甲状腺ホルモン薬を継続的に服用しなければならなくなるという悩ましい問題。
近時のコロナウィルス対応についても、科学、リスクについて理解しようとせず騒ぐことは事態を悪化させるだけ。