HONMEMO

読書備忘録です。

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

創造するということ/宇野重規・東浩紀・原研哉・堀江敏幸・稲葉振一郎・柴田元幸・中島義道

サブタイトルに続・中学生からの大学講義3とあり、桐光学園+ちくまプリマー新書編集部・編となっている。7人による講義録の体裁だが、5編の初出は「私がつくる物語」、2編は別々の本から取られていて、再編集されたものとある。大学講義1を見ればわかるのだ…

リバタリアニズム/渡辺靖

リバタリアニズム、自由至上主義は、公権力を極限まで排除し、自由の極大化を目指すもので、リバタリアンの思想的位相を示すものにノーラン・チャートがある。 本書で示された図がわかりやすいが、x軸に経済的自由を重視する、軽視するを、y軸に個人の自由を…

感情化する社会/大塚英志

感情化する社会とは、理性や合理でなく、感情の交換が社会を動かす唯一のエンジンとなる社会。 生前退位についての天皇の「お気持ち」表明と国民の圧倒的共感はまさにそれを示すもので、アダムスミスの言う中立的観察者を失っている。「お気持ち」は、天皇に…

桜の科学/勝木俊雄

サクラの不思議、`染井吉野' の真実、桜と日本文化の3章立て。 著者は、クマザクラを発見した森林総研の研究者。桜のやさしい植物学、分類学から桜にまつわる文化的なエピソードまで。桜に対する情熱がひしひしと。 オールカラー、多くの写真が美しい。 桜の…

朝日ぎらい/橘玲

朝日新聞購読層のような「リベラル」、世界標準のリベラル、保守、ネトウヨなど、政治思想と具体の政治スタンスの成り立ち、動向などをわかりやすく説明。リベラル化が世界的に進む中で、若者にそっぽをむかれる既得権益護持の(朝日的)「リベラル」の行く末…