HONMEMO

読書備忘録です。

2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ナツコ 沖縄密貿易の女王/奥野修司

終戦直後の5年間ほどアナーキーな状況の沖縄で、密貿易を差配して存在感あふれる女性ナツコを描く。ナツコというより、短かったがエネルギッシュだった「ウチナー世」を描いているというべきか。 無名の人の部類に入ることもあって取材に大変苦労したような…

葉桜の季節に君を想うということ/歌野晶午

これはあまりにもあざとい。貫井徳郎「慟哭」よりひどい。 日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞なんてのを取ってるのか…。わたしには推理小説を読む資格はないようだ。 葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)作者: 歌野晶午出版社/メーカー: 文藝春秋…

本屋大賞ノミネート作発表

私自身の関心が本屋大賞の守備範囲からずれてきているのを感じる。第1回が小川洋子だったように、もう少し純文学系に寄るといいのになあと。今回のメンツも何か新味がない気がしてしまう。堀江敏幸とかを推す書店員さんって、いっぱいいそうな気がするんだけ…

敗北を抱きしめて/ジョン・ダワー

ピュリッツァー賞受賞の日本ものといえば、ハーバート・ビッグス「昭和天皇」というのも本書と同じような時期に紹介された記憶があるが*1、そのころ、すでに戦後50年が過ぎ、総括の機運でもあったろうか。 いくつか抜粋メモ。 パンパンの姿は占領下の日本人…

シティ・オヴ・グラス/ポール・オースター

キーワードの一つは、バベル。短い作品だけれどその中で、言葉についていろいろ。 それからDQ(ドン=キホーテ/ダニエル・クイン)とか。identity、喪失感など、いろいろあって…。 オースターって、アメリカでも人気なの?今やエンタメ至上の彼の国でそんな…

芥川賞・直木賞発表

芥川賞、直木賞発表。芥川賞が川上未映子「乳と卵」、直木賞は桜庭一樹「私の男」。本命の受賞というところかな。いずれもすぐ読みたいという感じでもない。 asahi.com:芥川賞に川上未映子さん 直木賞は桜庭一樹さん - 出版ニュース - BOOK

わからなくなってきました/宮沢章夫

宮沢章夫のエッセイを読むのも3冊目になって、まあだいたいその企みも分かってきた…のだろうか。わからなくなってきました。 わからなくなってきました (新潮文庫)作者: 宮沢章夫出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1999/12/27メディア: 文庫購入: 6人 クリッ…

芥川賞・直木賞ノミネート作発表2

リンクをたどっていたら、トヨザキ社長こと豊崎由美氏のブログ「書評王の島」を発見。メッタ斬りを楽しみにする。 (1/9追加)メッタ斬りはここ

芥川賞・直木賞ノミネート作発表

芥川賞・直木賞ノミネート作発表。 http://book.asahi.com/news/TKY200801060153.html http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20080107bk11.htm 芥川賞は毎度のことながら全然わからない。 直木賞については、佐々木譲は、かつて「エトロフ発緊急電」、「ベル…

丸山眞男/苅部直

学生時代、書棚に丸山真男「現代政治の思想と行動」があった。推薦書として名前があって購入したものの、きちんと読んだ記憶はない(「日本の思想」すらつい最近読んだのだ…)。当時本書のようなものを読んでいれば、ちゃんと読んだかも。丸山真男の伝記とし…