2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧
著名なカメラマンによるルポ、というよりはエッセイです。多くの面前の死、生死の瀬戸際にある緊張感の中にあって、著者のユーモアあふれる言動が、生きているということを際立たせているようにも思います。 ちょっとピンぼけ (文春文庫)作者: ロバート・キ…
「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」が面白かったので。この時代は本当に興味深いです。 満州事変から日中戦争へ―シリーズ日本近現代史〈5〉 (岩波新書)作者: 加藤陽子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2007/06/20メディア: 新書購入: 3人 クリック: 66…
ポピュリズムに堕した政治、その元凶たるマスコミ、ゆとり教育のあやまち、エリートの必要性、官民交流の拡大などなど、共感できる面が多いです。2007年上梓の著作の文庫化ですが、政権交代があっても事態にほとんど変わりはない、というより一層悪化してい…
表題作のほか、「GIブルース」、「白夜のオルフェ」、「霧のカレリア」、「艶歌」からなる昭和42年上梓(文庫は昭和50年)の著者第一作品集です。著者の作品をまともに読んだのは初めてです。中学生のころ、「青春の門」があたかもエロ本のごとく語られてい…
遺品の整理なども含めた綿密な取材によって書かれた星新一の評伝です。政治にも深く関わりを持った実業家、星製薬創業者の父星一も、堤康次郎を彷彿とさせる昨今なかなか見られない興味深い大物ですが、星新一は堤兄弟とは違って、会社は潰してしまいます(…
町田康と猫は親和性が高いイメージがあります(パンクと犬は似合わない)。「この猫エッセイがすごい」というのがあれば、ノラや(読んでいないのですが)などとともに、上位にランクされることでしょう。 猫にかまけて (講談社文庫)作者: 町田康出版社/メー…
イギリス人記者がユーモラスに日本社会を語っています。日本人は、というか、私はというべきかもしれませんが、外国から日本がどう見られているかということが気になるのですね。楽しい本です。 「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート (生活人新書)…
ロッキード事件が喧しかったのは高校・大学の頃です。立花隆の田中角栄研究をはじめ、氏のハイライトである田中追及・告発記事はセンセーショナルでした(あまり読んでいませんでしたが)。本書は、その頃から30年ほどが経って書かれたということもあって、落…