HONMEMO

読書備忘録です。

2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

敗戦後論/加藤典洋

メモしておきたいことがたくさんあるのだけれど、今はちょっとアルコールが入っていることもあってまとまらない(というかまとめる気力がない)。 文学・思想と政治というのもなかなか難しくてよく分らないのだけれど、憲法改正、靖国といった基本的政治問題…

大人の科学マガジンvol.09

先日、おまけの手作りプラネタリウムにつられて(というか、雑誌の方がおまけか?)、丸善で衝動買いした。雑誌の方はパラパラめくっただけでほとんど読んでいない。子供の頃の学研の「科学」「学習」も付録が楽しみだった。プラネタリウムは、息子が喜ぶか…

六義園

薄曇という感じではあったけれど、穏やかな日和だったので、かみさんと散歩に出る。東大生協で昼飯を食べようと思っていたのだが、食べ損ねたので、代わりにという訳でもないのだけれど「東大饅頭」(うへ)などを購入した後、六義園まで本郷通りを歩く。思っ…

国際交流基金シンポ『春樹をめぐる冒険―世界は村上文学をどう読むか』

村上春樹がフランツ・カフカ賞を受賞するそうで、エキサイト・ブックスで、これとタイミングを合わせたかのように標記のシンポジウムが開催されることが紹介されていて、「この機会に行ってみると面白いだろう」とあるので、申し込もうかと思ったら、とっくに…

ヴェニスの商人/シェイクスピア

たまたま出先で読む活字がなくなって、息子の持っていたのを取り上げて読む。30年ぶりくらいだろうか。箱選びとか、肉一ポンドとかは覚えていても、細部はすっかり忘れている。昔々読んだのも、福田恒存訳だったと思う。学生の頃、シェイクスピアは小田島雄志…

伝説の画家藤田嗣治

TV

昨日NHK教育TVで藤田嗣治のドキュメンタリーをやっていた。たったの15分。かつてのNHKスペシャルの抜粋かな?古い貴重な映像もあって、短いながら手際よく整理されていて良かった。東京国立近代美術館での藤田嗣治展のPRのためなのだろう、まだ再放送もある…

墨東綺譚/永井荷風

今年は少し古典(といっても明治から昭和初期)を読もうかなという気分があって。 昭和11〜12年頃の墨東すなわち向島界隈の風情が、朝日新聞連載時の木村荘八の挿絵とともに、しっとり豊かに描かれる。今から見ると、作後贅言という後書き的な文章のところで…

ノーザンライツ/星野道夫

「旅をする木」を読んだ直後、半年以上前に購入して、冬になったら読もうと思って積んでおいたら春になってしまった。「幻のアラスカ核実験場計画」など、ナチュラリスト&インディアン対開発、文明みたいな話が多いのだけれど、その対立をギリギリと描くの…

シカゴ育ち/スチュアート・ダイベック

柴田元幸「いままで自分が訳したなかで最高の一冊」という帯の惹句に踊らされて購入。シカゴを舞台とするO・ヘンリー賞受賞作を含む短編集。まあそれなりにというものもあるのだけれど、私ごときには理解及ばず、基本的に退屈に感じられて、鬱。 シカゴ育ち (…

「谷根千」の冒険/森まゆみ

3人の主婦を中心とした、地域雑誌「谷中・根津・千駄木」づくりのサクセスストーリー。やはりこういうのは楽しむことができるということが成功の鍵なのだろう。「ボランティア」「町のため」という正義漢ぶった言い草はいやだ、きちんとビジネスとして仕事を…

神様/川上弘美

デビュー作「神様」を含む掌小説9編。先頃亡くなった久世光彦が選考委員の時のドゥマゴ文学賞*1受賞。久世光彦の選評はこちら。「春立つ」のカナエさんがくるくるまるめられたりするところで、久世の「一九三四年冬―乱歩」の梔子姫を思い出した・・・ちとず…

ご冗談でしょう、ファインマンさん/R.P.ファインマン

ノーベル賞を受賞した米国の天才物理学者の自伝的エッセイ。好奇心といたずら心旺盛なひととなり、天才ぶりがある意味非常に爽やかに伝わってくる。かわいこちゃん好きっていうところがまた、いたずら好きの延長線上にあるようで愉快。ただ、天才にありがちな…