2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧
これも成田悠介「22世紀の民主主義」を読んだ流れで。同書は、「無意識民主主義」によって政治家はネコになるというが、本書は、総記録化により形成される大衆の欲望、無意識=一般意志2.0を可視化し、政治における熟議を制約するシステムを構想する。 具体的…
日本は平等主義、同調圧力が強く、ダイバーシティについての理解も全く進んでいない。このような土壌の下で公教育においてギフテッドの才能を伸ばす英才教育を行うことは本書も指摘するとおり問題が多いだろう。まずはダイバーシティについての肌感覚を向上…
著者は複雑系科学の研究者。成田悠介「22世紀の民主主義」を読んだ流れで、手に取ってみた。 生物の基本単位である細胞の膜と核の構造は社会制度と地続き(国家と中央集権権力)であるが、その背景にある反応ネットワーク(インターネットなど)によってその膜の…
聞き手が比較的近しい人であることもあってか、率直に気兼ねなく語っている印象がある。御厨貴であれば当然違う切り口の聞き方もあっただろうが、もっと構えた語り口になっていたかもしれない。 結構好き嫌い、思い込みの強い人だったようで、特に財務省嫌い…
再読。本はあらかた処分し、図書館に依存するようになったのだが、本書は書棚に残っていた。 戦争と平和の捉え方には大きく3つある。 悪い奴(ナチ、フセインなど)を倒すことにより平和をつくる。これは正しい戦争。 正義などなく、各国が脅し合って均衡状態…
世界中の廃墟となった102の島の写真集。城砦、流刑地、検疫あるいはハンセン病隔離施設などの役割を終えて放置された島、災害や戦争、核実験などにより破壊された島、過疎化により見捨てられた島など。 具体的には、チフスのメアリーが23年隔離されたノース…
稲泉連は、「ぼくもいくさに征くのだけれど」、「アナザー1964」、「廃炉」と読んできた。 著者は就学前の1年ほど、母とサーカスに暮らした。それは夢と現のあわいの独特の時間として記憶される。本書は、その時に出会った人たちを中心とするサーカスの人々…