HONMEMO

読書備忘録です。

2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

河岸忘日抄/堀江敏幸

こころを落ちつけて読める環境で読まないとちょっときついかな。いずれ再読しよう。読売文学賞受賞の傑作なのではあろうけれど、はじめて堀江敏幸を読むならこの本はお勧めしない。 河岸忘日抄 (新潮文庫)作者: 堀江敏幸出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008…

書きあぐねている人のための小説入門/保坂和志

小説を書こうとは寸分も思わない者にとっても面白い小説論。以下抜粋。 小説とは、"個”が立ち上がるものだ… 日常の言葉で説明できるような芸術(小説)は、もはや芸術(小説)ではない。 小説というのは、…勝手気ままなほうに進んでしまう"運動性”を持ってい…

心にナイフをしのばせて/奥野修司

被害者は高校1年生。加害者は、同級生。被害者の家族は、その死がトラウマとなって長く悲惨な生活を送る一方、加害者は、少年法に守られて、弁護士となるも、被害者に謝罪もせず、補償金も払わない。弁護士ってのがアイロニックで、小説よりも奇なり。 被害…

芥川賞・直木賞受賞作発表

芥川賞は、楊逸「時が滲む朝」、直木賞は井上荒野「切羽へ」。 TVニュースで、楊逸のインタビューを見たが、流暢とは言えない日本語だった。話すのと書くのは違うということなのだろう。 asahi.com(朝日新聞社):芥川賞、楊逸さん「時が滲む朝」 初の中国…

在日/姜尚中

姜尚中の半生記。 民族、国民、国民国家なんてものを考えるとき、ともすると、民族=国民=国家と考えてしまうことがあるので、(アイヌというのもあるけれど)在日の存在は、グローバリゼーションの進む国際社会の中で日本が普通の国*1かどうかを観察する上…

芥川賞・直木賞候補発表

ちょっと前に比べ、興味が全然持てなくなっている…けれど、とりあえずリンク。 http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20080703bk07.htm (7/14追記) メッタ斬りはここ。