HONMEMO

読書備忘録です。

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

歩いて、食べる東京の名建築さんぽ/甲斐みのり

行ったことのあるのは、取り上げられている25の建築の半分強かな。行ったことがあっても入れないところ、気がつかなかったところも多い。それから忘れているところ。東京文化会館は長いこと行っていないが、座席があんなにカラフルとは。人が座ってて分から…

13歳からのアート思考/末永幸歩

アート思考とは、自分の内にある興味をもとに、自分のものの見方で世界を捉えて探究すること。(アーティストとは、興味のタネを自分の中に見つけ、探究の根を伸ばし、表現の花を咲かせる人。) VUCA(volatility,uncertainty,complexity,ambiguity)ワールドに…

月岡草飛の謎/松浦寿輝

老俳人月岡草飛を主人公にした連作奇譚集。 織り込まれる月岡草飛の俳句や歌仙はすばらしい(勉強にもなる)のだが、月岡草飛自体はへんちくりんなので、全体としてはスラップスティックな趣がある。人違い、会場違いのとぼけた話や前作人外のモチーフも出てく…

こぐこぐ自転車/伊藤礼

事故を起こして骨折したり、お尻が痛くなってもやめられない自転車乗り。エッセイを書いた時点で古希、喜寿になってもまだ乗っているようなので立派。ユーモアほのかに楽しめる。 伊藤整の息子。と、何かにつけて言われる人生なんだろうな・・・などと。 こ…

陰謀史観/秦郁彦

陰謀史観というよりは、主として日米関係150年史の中の陰謀論を分析、検証したもの。田中上奏文、コミンテルン陰謀説、田母神史観など。陰謀論は、無節操と無責任の故にいつの時代にも栄えると。 陰謀史観 (新潮新書) 作者:秦 郁彦 発売日: 2012/04/17 メデ…

ヘンな科学/五十嵐杏南

イグノーベル賞の紹介。面白く読めるが、本家の表彰式の断片報道の面白さに負けるのは致し方ないか。 研究の自由は大事。笑い、余裕は大事。 ヘンな科学 “イグノーベル賞" 研究40講 作者:五十嵐 杏南 発売日: 2020/12/10 メディア: 単行本(ソフトカバー)

人新生の資本論/斎藤幸平

人間の活動の痕跡が地球の表面を覆い尽くす地質年代「人新生」は、気候危機の時代。 資本主義の進展は、グローバルノースにおける大量生産、大量消費による豊かな生活(帝国的生活様式)と、グローバルサウスにおける搾取、環境負荷の外部化を生む。人新生は、…