HONMEMO

読書備忘録です。

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

親鸞と日本主義/中島岳志

親鸞の思想と、国体論、日本主義には、結びつきやすい思想構造が存在する。 すなわち、国体論の土台にある本居宣長の国学は、漢意=計らい、自力であり、やまとこころ=大御心に随順すること=他力である、というように、浄土教・真宗の影響を受けており、法然…

アメリカンドリームの終わり/ノーム・チョムスキー

感情的、陰謀論的、教条主義的言説で、分析もピンとこない。専門家ではないので当たり前か。格差を拡大する政治社会システムに対してお怒りなのはよくわかるけれど。 アメリカンドリームの終わり あるいは、富と権力を集中させる10の原理 作者: ノーム・チョ…

宗教国家アメリカの不思議な論理/森本あんり

-アメリカに土着化したキリスト教の福音は、富と成功〜勝ち組の論理 -この世の成功=神の祝福 幸福の正当化(幸福の神義論) -苦難の神義論のないアメリカ人は負けを理解できない。 -反知性主義とは、権力と結びついた知性主義に対する反発 -リバイバル(信仰復…

謎の独立国家ソマリランド/高野秀行

「ムベンベ」から想像していたのよりずっとまともなルポで感心した。 謎の独立国家ソマリランド そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア (集英社文庫) 作者: 高野秀行 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2017/06/22 メディア: 文庫 この商品を含むブロ…

言語が違えば、世界も違って見えるわけ/ガイ・ドイッチャー

言語は、認識や思考にどのように影響するのかをめぐっての探求の歴史。 グラッドストンのホメロス研究!など、色彩認識と言語の関係、 言語のジェンダーと認識、 地理座標しか持たない(自己中心座標がない)グーグ・イミディル語と絶対方位感覚の獲得など。 言…

戦争調査会/井上寿一

調査会自体がGHQにより中止させられているので仕方ない面もあるが、中途半端。 戦争調査会 幻の政府文書を読み解く (講談社現代新書) 作者: 井上寿一 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2017/11/15 メディア: 新書 この商品を含むブログ (2件) を見る

沈黙/遠藤周作

神は、キリストは、これほどの苦難になぜ沈黙したままなのか。キリストは背教をも赦すか。 クシュナー「なぜ私だけが苦しむのか」を再読するといいかも。もう細部は忘れてしまった。 沈黙 (新潮文庫) 作者: 遠藤周作 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1981/1…

結論は出さなくていい/丸山俊一

結論は出さなくていい (光文社新書) 作者: 丸山俊一 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2017/12/14 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る

年収は「住むところ」で決まる/エンリコ・モレッティ

イノベーション産業の乗数効果、知識層の引き寄せ効果などにより、イノベーション産業が集積する豊かな都市とそれ以外の貿易の自由化などにより空洞化する都市との格差は拡大せざるを得ない。 年収は「住むところ」で決まる ─ 雇用とイノベーションの都市経…