2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧
戦争末期から戦後の混乱期にかけての東京下町の庶民の日常がユーモアを交えて描かれる。空襲下の阿鼻叫喚、戦後の価値観の180度転換の中で、それでも庶民はたくましく生きた。「東京セブンローズ」それ自体笑っちゃうし、その日本語ローマ字化計画を潰すため…
永遠の仔と同じく船越桂の彫刻が装丁になっているというつながりで・・・というわけではないが、積読本の中からピックアップ。須賀敦子は初めて読む。これはエッセイなのか小説なのか。親、特に父に対する視線の描き方などが素晴らしいと思う。最後は目頭が…
歴代総理一人一人の評が短すぎて欲求不満。この本の編集趣旨とは外れるだろうが、全ての総理を対象とするのでなくていいから、もっとしっかり書き込んだものを読みたいと思う。現職小泉のポピュリズムについての不安感、不信感を共有する。 小泉後もろくなの…
虐待する、されるという雄作、優希ではなくてむしろ、母志穂と優希の関係にやりきれなさを感じる。親として、かつての子として心震えさせられるところがある。虐待というところまでいかなくても、子供の心をどこまで親は考えて行動しているか・・・「子供の…
アニメと子供向け伝記を対象としていることもあって、もう一つという感じもあるのだけれど、言われてみればそうだよなってなというところは、この作品も同じで楽しめた。エヴァンゲリオンとかになると全く知らないので、よう分らんのだが。 紅一点論―アニメ…
パソコンがやっと直った。
読売の書評*1に、小泉今日子による本書の書評がある。なかなか立派な書評だと感心した。この評もそうだが、「見えない戦争の恐ろしさ」とか、現代の実感なき戦争を書いたとか言われるようだ。著者のそのような構想なり意図は分るのだが、私には小泉のように…
http://media.excite.co.jp/book/news/topics/126/ 「予定調和になりかけてるのはいかん」という指摘は、まだ2回目の賞にして出てくるというのもすごいが、問題点を的確についているように思う。たしかに「黄金旅風」は受賞できないシステムなのだろう。それ…
最近久しぶりに著者の新刊が出たということで話題になったことをきっかけに(それまでは全く知らない作家だった)、シリーズ第一作を買い求めたもの。これはチャンドラーへのオマージュっていうより、チャンドラーあるいはマーロウの雰囲気、特徴がむしろデ…
とりあえず上中下三巻のうち上巻を読了。橋本の意図は良く分るし、なるほどォ、すげぇなどと感心し、また、清少納言による「註」も懇切で勉強になった。まあしかし、おもしろい段、つまらない段いろいろあるわけで、私にとっては、抜粋みたいなのでいいなと…
本屋大賞は、恩田陸「夜のピクニック」*1。単行本は基本的に買わないので(書店員さん、本屋さんごめんね。)、ノミネート10作品は、いずれも読んでいないし、この中で読んだことのある作家も恩田陸と飯嶋和一だけ(ノミネート作品は、比較的新進作家が多い…
村上春樹、俵万智、吉本ばなな、林真理子、上野千鶴子、立花隆、村上龍、田中康夫の8人の作家がどのように論じられてきたか、また、それによって時代を論じようとするもの。斎藤美奈子単行本の3冊目。これも楽しく読んだ。田中康夫の「なんとなくクリスタル…
なかなか。 http://www.randomhouse.com/features/murakami/site_flashforce.php?id=