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読書備忘録です。

「協力」の生命全史/ニコラ・ライハニ

細胞レベルから個体、家族、大規模集団まで、生物が協力により環境に適応してきた事例などを幅広く紹介。小さな集団(近い関係)では協力が行われやすいが、大きな集団(遠い関係)では難しく、大規模な協力が必須の地球環境問題などは困難な課題。

ヒトの繁栄は、社会的本能(social instinct 本書原題)を備えているからで、協力する性質がヒトの成功にとって極めて重要であることは間違いないが、世界規模の問題に対処するには、本能を超越し、本来の性質と違ったやり方で(見知らぬ人を信頼して)協力する必要があると。