2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧
独特の雰囲気があるSF。なんとなくアーヴィングに似たところがある気がするのだが。太田光の一押しで新装改版となったようだ。 タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫SF)作者: カート・ヴォネガット・ジュニア,和田誠,浅倉久志出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2009…
主人公は、測量官なる役人で、著者も気象庁の役人だったからか、その組織人としての悲哀みたいなものを書きたかったのかなとも思う。もっとドラマティックな構成にすることはできるのに…というところが、本書の良さでしょうか? 劒岳―点の記 (文春文庫 (に1-…
「君主論」に先だって、マキャヴェッリの伝記と当時のイタリアの政治情勢についてまとめられていて、理解に役立つ。 ビジネス書なんかで処世術的に取り上げられるのだろうけれど、こういう本は、本書のようなまじめな本で読むのが望ましいだろう。塩野七生も…
江戸時代、転び伴天連を父とするハーフという狂四郎の出自自体が凄い、だから狂四郎のハードボイルドっぷりは尋常でない。円月殺法もスゴイッ。 解説は遠藤周作。狂四郎は、ただのハードボイルド型主人公ではないと。 かつて改版前の第1巻だけ読んでいたのだ…
NHK大河ドラマや映画にもなった新撰組もの…ではあるけれど、新撰組の華々しくも虚しい活躍を描くことを主題とした物語ではなく、武家社会の規範との相克と、真の義に生きようとする下級武士の家族愛を描く物語。やはり浅田次郎は通勤電車で読むのは大変。 解…
芥川賞受賞。←石原慎太郎も◎か。ふーん。芥川賞らしいと言えばまあそんな感じ。追っかけて読もうといういう気はしない。 「出発」を併録。 ひとり日和 (河出文庫)作者: 青山七恵出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2010/03/05メディア: 文庫 クリック: 21…
「子供たちが独立し、山の上のわが家に残された夫婦の豊かな晩年を描くシリーズ第十作」。その第何作か知らないけれど、かつて「せきれい」を読んだことがあって、その暖かい読後感に惹かれて、また本書を読んだのだけれど、いったいこの同じエピソードの繰…
菅直人のブレーンらしいけれど、その政策とは異なるところも多い(当たり前だが)。 需要が不足する長期不況に陥っている成熟社会においては、増税してでも、環境、介護、観光といった役に立つ財政支出をすることが必要。これは、一方で増税の痛みがあるのに…