2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧
表題作のほか、「緑色の獣」「沈黙」「氷男」「トニー滝谷」「七番目の男」「めくらやなぎと、眠る女」の計7編。 「沈黙」とか「七番目の男」は、私の村上春樹のイメージとは全く違って、分かり易くはあるけれど、こういうのは村上春樹が書かなくていいよと…
数年前に読んだ北方三国志そのままだなという感じもあるけれど、面白いものは面白い。こういう本を読むのも読書の愉しみ。 吉川英治文学賞受賞 楊家将〈上〉 (PHP文庫)作者: 北方謙三出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2006/07/04メディア: 文庫購入: 1人 …
寺山修司の舞台は見たことがないし、文章もはじめて読んだ。アヴァンギャルドというかそんな漠然としたイメージとともに、名前も顔ももちろん知っていたけれど、私が社会人になるかって頃にはなくなっていたのではないか。 アジってくれますね、生ぬるい生活…
三島由紀夫つながりで。正巳はわかるけれど、類子は理解しがたい。なんだかしっくりこないお話だった。「恋」も本書も悪くはないけど…って感じだなあ、私には。 欲望 (新潮文庫)作者: 小池真理子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2000/03/29メディア: 文庫 ク…
ひょんなことから、Bunkamuraに東京フィルを聴きに行く。シュニトケ「夏の夜の夢、ではなくて」、ショスタコーヴィチ「ピアノ協奏曲1番」、リムスキーコルサコフ「シェエラザード」。シュニトケという作曲家は名前も聞いたことがなかったが、なんとも不思議…
憲法は、政治権力をしばる根本規範なのだから、そのありようを考える場合には、政治的現実に憲法がよりよく対処できるかどうかということよりも、より根本的な人間存在の理念からみて政治がどうあるべきか、ということに思いをはせてみる必要があるのだろう…
三島由紀夫が生きている間、三島由紀夫の作品を読んで「つまらない」と言える人間はいなかっただろう。それは、「つまらない」ではなく、「分らない」の言い間違えでしかなかったはずだ。そして、三島由紀夫の作品を読んで、「分らない」と言うことも出来な…
近頃TV、DVDで見た映画をメモしておく。 ライフ・イズ・ビューティフル NHKBSで。名作として名高い映画だけれども、タイトルが臭すぎて(邦訳すると「素晴らしき哉人生」?)なんだかなと思っていたのだが、名声を得るだけの素晴らしい映画だった。ロベルト…
豊饒の海4部作完結。暁の寺もそうだけれど、本作もけっこう鬱陶しい。これから橋本治の『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』を読むつもりなのだが、それでもやもやが少しなりとも解消されるかな。 天人五衰―豊饒の海・第四巻 (新潮文庫)作者: 三島由紀…
第一部ではタイ、インドとエキゾチックな舞台が用意されるのだけれど、抽象度の高い文章が続いて(というか、う〜ん何だろなあ)、結構大変ではある。最終巻を残しているけれど、豊饒の海全巻の中でのある意味核心なのかもしれないなという予感もするのだが…