終戦直後の5年間ほどアナーキーな状況の沖縄で、密貿易を差配して存在感あふれる女性ナツコを描く。ナツコというより、短かったがエネルギッシュだった「ウチナー世」を描いているというべきか。
無名の人の部類に入ることもあって取材に大変苦労したようなのだが、そういうことでもあろう、もう一つナツコがvividに立ちあらわれてこないなあという感じはするけれど、誠実な筆だなと思う。大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
- 作者: 奥野修司
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/10
- メディア: 文庫
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