ヤクーツク近くのシベリア強制収容所を7人で脱走し、極寒のシベリアを南下、炎暑のゴビ砂漠を縦断してチベット、ヒマラヤを越えてインドに脱出するまでのサバイバルの記録。
椎名誠が絶賛していた本*1で、いつか読みたいと思っていたので、文庫化されたのを契機にそそくさと読んでみた。私は極限下の人間の記録を読むのが好きだが、これ以上のものがあるだろうか。脱出後、安全になった直後の人間の危機がまたリアルで恐ろしい。
事実は小説よりも奇なりというが、途中で偶然出会ったクリスチーナは、もし小説であったなら…と思わざるを得ない。ラスト近くヒマラヤでの出来事も、小説だったらあまりにばかばかしくて、誰もそんなエピソードを挿入しようとは思わないだろう。
脱出記―シベリアからインドまで歩いた男たち (ヴィレッジブックス)
- 作者: スラヴォミールラウイッツ,Slavomir Rawicz,海津正彦
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2007/11
- メディア: 文庫
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