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読書備忘録です。

人間の器量/福田和也

臆面もなく、と言ってはなんですが、こういうタイトルの本を書くというのが福田和也らしいです。帯には「なぜ日本人はかくも小粒になったのか」とあって、氏には「幼稚になったのか」という著作がありますから、その嘆きと同じですね。器量人十傑なんてのがおまけに付いているのは「らしい」というよりはちょっとした遊び心というべきでしょうか。そんなわけで、本書は氏を知っている人はその「人物評」をへー、ハハハと読む本だと思いますが、

「命」は何よりも大事だ、と誰もが思い、メディアが競うように宣伝している今ほど、命が軽い時代はないでしょう。「命」というのが、観念になり、宣伝文句になっている。

というところ、逆説的ではありますが、なるほどそういう取り出し方もあるかと思いました。

人間の器量 (新潮新書)

人間の器量 (新潮新書)


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