遺伝性のプリオン病である致死性家族性不眠症(FFI)というのは知らなかった。イタリアで40家族くらいというのだからそんなものかもしれないが、CJD、vCJD、BSE、スクレイピーなどのほかにも、インドネシアのクールーなど様々なプリオン病がある。その謎の解明をめぐるノンフィクションだが、その病気そのものもだが、原因に食人・共食いが関係しているのかとか、恐ろしい。ノーベル賞を受賞したガイジュシェックは児童性愛嗜好で後に牢屋にぶち込まれるし、同じくノーベル賞受賞者のプルジナーは尊大で他人の研究成果を掠め取ろうとするようなところもあるとされるとか、真剣な研究の過程、競争も、人間性あふれていて(?)興味深い。
- 作者: ダニエル T.マックス,柴田裕之
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2007/12/12
- メディア: 単行本
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