NHKのドキュメンタリーの取材をもとにまとめたもの。
女性抑留者には、看護婦や電話交換手、中には芸者などもいて、看護婦として働いたり、極寒の中を畑仕事をさせられたり、あるいは囚人として矯正労働をさせられたり。男性と同様の重労働は課せられないようなところはあったようだが、一方、女性ならではの恐怖にも晒されて、悲惨な経験であったことに変わりはない。
女性抑留者の存在は、社会の大きな関心を呼び起こすことはなかったし、女性たちを救おうという機運が高まることはなく、事実上、彼女たちの存在は見捨てられた、という。しかし、女性の方が比較的早く帰国を果たしているようでもあり、女性に限っての早期帰国を求める運動は行われなかったにしても、男女問わず抑留者一般の帰国運動が広く行われていたはずで、見捨てられたというのもどうかという気がする。
