HONMEMO

読書備忘録です。

ある行旅死亡人の物語/武田惇志・伊藤亜衣

冒頭に提示される行旅死亡人の謎が推理小説を地でいくような謎なので、どんなナゾの人生(物語)なのだろうとワクワクして読むのだが、結局孤独死をした人の人物同定ができて、その人の暮らしの一部が明らかになりはしたものの、謎との関係はさっぱり解明されず。なので結局取材の苦労話ばかりになっていて、本書のタイトルはむしろ「記者はつらいよ」がふさわしいのでは?

ベストセラーにはケチをつけたくなるのが悪いクセ。