HONMEMO

読書備忘録です。

春琴抄/谷崎潤一郎

 映画化されたりもしていて*1、ストーリーを知っていることなどもあって、読まないできたのだが、最近、明治から戦前くらいまでの小説を少し読んでみようという気分があって、読んでみた。
春琴抄 [DVD]
 甘やかされて育った、いや〜なというか悪女そのものといった性格の、盲目のサディスティック美女春琴に仕えるマゾヒスティックな佐助の愛と献身の物語。70ページほどの短い文章であるからこそかもしれないけれど、濃密で、また緊張感があって、やはりさすがという感じ。昭和8年の作。

春琴抄 (新潮文庫)

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105円@ブックオフ

*1:さっきちょっと調べてみたら、山口百恵三浦友和で映画化されたのが30年前で5回目らしい。見る気は全くしないけど。山口百恵が春琴というのはイメージが全く違う。(山口百恵は菩薩であると言ったのは誰だったか。)性格設定を変えているのだろうな。今映画化するとすれば、米倉涼子って感じだろうか?悪女というイメージではそうだけどやはりちと違うな。